コクリコ坂から [エンゲキ]
★写真は、私の作品『豆機』。当然本文と関係ないのだー。
『コクリコ坂から』を観てきた。
よかった。
とてもキュンキュンしたなあ。
昭和30年代というと、知識としてはなんとなくわかるけど、
産まれてない私にとっては、ほとんどファンタジーなのだが
母は、どんぴしゃに主人公たちと同世代で、
同じような海辺の、急な坂のある街で暮らしていたので、
もうリアルに懐かしくって仕方なかったそうだ。
劇中に写真館で写真を撮るシーンがあるのだが、あの当時、
「真ん中に写ると早死にする」というジンクスがあって、
三姉妹だった母たちは、撮影時に人形などを据えて撮ったそうだ。
だからあのシーンで、真ん中に座る事を促された時、あの人が
「貴様等、俺より先に死ぬなよ!」
と、言ったのか、と判った。
あと、風間君が講堂でぶった演説は、宮崎さん自身の言葉なのじゃないだろうか。
古いものを簡単に捨て、新しくする。
それは先人達が積み上げてきたものを、無い事にしてしまうことなんじゃないか?
宮崎吾朗さんといえば、『ゲド戦記』の話はさけられない。
私はあの作品もお金をはらって劇場で観たが、文句が山ほどあるし
原作の一読者としては、恨み言すら出るが(ʘдʘ╬)
『コクリコ坂から』は、とても細心に世界観や登場人物の表現や演技が吟味されていて
よく描かれていた。
『ゲド戦記』の何が駄目だったのか、ひとつひとつ心を砕いて
きちんと分析して向き合ったんじゃないかしら。
ああ、そう。あと、唄も良かった。
冒頭の「朝ごはんの歌」とか、劇中の生徒たちの歌も。
また観たい、よい作品だったよ。
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